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医療法人の融資を名古屋・愛知で受けるには?クリニックの開業資金・審査対策を解説

  • 8月6日
  • 読了時間: 8分

更新日:1 時間前

医療法人・クリニックの融資と開業資金を解説するイメージ

名古屋・愛知でクリニックを開業するときは、内装工事や医療機器だけでなく、物件の保証金、電子カルテ、採用費、広告費、開業後の運転資金まで幅広い費用がかかります。医療法人が分院を開設する場合や、設備を入れ替える場合も、まとまった資金が必要です。


医療機関は一般の店舗と比べて専門設備の金額が大きく、診療報酬が入金されるまでの資金繰りも考えなければなりません。そのため、融資を申し込む前に「何にいくら使うのか」「開業後にどのように返済するのか」を数字で説明できる状態にしておくことが重要です。


この記事では、医療法人や個人開設のクリニックが利用を検討できる融資、審査で確認されやすい点、事業計画書の作り方、名古屋・愛知で必要になる主な手続きを分かりやすく解説します。


クリニックの開業・運営で必要になる資金


物件取得費と内装工事費


最初に大きくなりやすいのが、物件の保証金や仲介手数料、設計費、内装工事費です。診療科によっては、待合室、診察室、処置室、スタッフ動線、感染対策などを考えた設計が必要になります。物件を契約してから想定外の工事が判明すると、資金計画が崩れやすくなります。契約前に医療施設の施工実績がある業者へ相談し、できるだけ具体的な見積書を取得しておきましょう。


医療機器・電子カルテ・備品


診療用の機器、検査機器、レントゲン、電子カルテ、予約システム、パソコン、家具なども設備資金の対象として検討できます。新品を購入するのか、中古品を使うのか、リースにするのかで、初期費用と毎月の負担は変わります。融資審査では、単に高性能な機器をそろえる理由ではなく、想定患者数や診療内容に対して必要な設備かどうかが見られます。


開業後の運転資金


開業直後から患者数が計画どおり増えるとは限りません。一方で、家賃、人件費、医薬品や材料の仕入れ、システム利用料、リース料、広告費などは毎月発生します。診療報酬の入金時期も踏まえ、売上が安定するまでの運転資金を確保しておく必要があります。


設備に予算を使い切らず、開業後の固定費と入金までの時間を含めて運転資金を残すことが重要です。


医療法人・クリニックが検討できる主な融資


日本政策金融公庫


これから開業する医師や歯科医師、開業後間もない事業者は、日本政策金融公庫の創業融資を検討できます。新規開業・スタートアップ支援資金では、設備資金と運転資金が対象となり、融資限度額は7,200万円です。返済期間は設備資金20年以内、運転資金10年以内とされていますが、実際の融資額や返済期間は審査によって決まります。


申込時には、経歴、開業の動機、診療内容、必要資金、患者数の見込み、収支計画などを確認されます。医師としての経験だけでなく、開業後の経営をどのように行うのかまで説明できることが大切です。すでに医療法人を運営している場合は、決算書、借入状況、既存院と新設院を合わせた返済能力も審査材料になります。


名古屋市の制度融資


名古屋市内で創業する場合は、名古屋市の新事業創出資金も選択肢になります。名古屋市信用保証協会の保証を付け、取扱金融機関から融資を受ける仕組みです。日本政策金融公庫とは審査の仕組みや必要書類が異なり、信用保証料が必要になる場合があります。必要資金が大きいときは、金融機関と相談しながら複数の制度を組み合わせる方法も考えられます。


福祉医療機構の医療貸付


病院や診療所などの整備では、独立行政法人福祉医療機構(WAM)の医療貸付を利用できる場合があります。ただし、対象となる施設、開設者、地域、工事内容、機械購入などに要件があります。すべてのクリニック開業が対象になるわけではないため、計画の初期段階で対象可否を確認する必要があります。


融資制度は金利だけで選ばず、対象要件、融資までの期間、担保・保証、自己資金、必要書類をまとめて比較しましょう。


個人開設と医療法人では手続きが異なる


個人の医師が診療所を開設する場合


名古屋市内で個人の医師や歯科医師が診療所を開設する場合は、開設後10日以内の届出が必要です。建築検討図面を作成する段階で、所管の保健センターへ事前相談するよう案内されています。病床の有無やX線装置の設置などにより、追加の許可や届出が必要になることもあります。融資の資金実行日、工事、機器搬入、開設手続きを別々に考えず、一つの予定表にまとめると進めやすくなります。


医療法人が診療所を開設する場合


医療法人などが診療所を開設する場合は、個人開設とは異なり、事前の開設許可と開設後の届出が関係します。また、愛知県で新たに医療法人を設立するには、愛知県知事の認可が必要です。県の説明会は年2回程度の予定とされており、申請時期によっては開業全体の予定へ大きく影響します。法人化を前提に資金計画を立てる場合は、設立認可、登記、物件契約、融資申込の順番を早めに整理してください。


融資審査で確認されやすいポイント


診療経験と開業の理由


金融機関は、診療科での経験年数、勤務先で担当してきた業務、管理職経験、地域とのつながりなどを確認します。開業の理由は「独立したいから」だけでは十分ではありません。どの患者層に、どのような医療を提供し、勤務医時代の経験をどう生かすのかを具体的に説明しましょう。


立地と患者数の根拠


収支計画の中心になるのは、1日あたりの患者数と患者1人あたりの売上です。周辺人口だけでなく、年齢構成、競合医療機関、駅や駐車場からの動線、診療時間、診療科の需要などを確認します。患者数は希望ではなく、商圏調査や勤務先での実績、紹介先との関係などを根拠に設定することが大切です。開業直後から満員になる前提ではなく、段階的に患者数が増える計画にします。


自己資金と個人の信用情報


自己資金は、計画的に準備してきた経緯が分かることが重要です。通帳の履歴で貯蓄の積み上がりを説明できるようにします。直前に借りたお金を自己資金のように見せる行為は避けてください。また、住宅ローン、カードローン、分割払い、税金や社会保険の支払状況も確認される可能性があります。申込前に借入残高と毎月の返済額を整理しておきましょう。


事業計画書に入れたい数字


必要資金は見積書と一致させる


物件取得費、工事費、医療機器、什器、システム、採用費、広告費、運転資金を分けて一覧にします。事業計画書の数字と見積書の金額がずれていると、計画の精度に疑問を持たれます。予備費を入れる場合も、何に備える費用なのかを説明できるようにしてください。融資申込前に支払いを済ませると対象外になることがあるため、契約や発注の時期も金融機関へ確認しましょう。


売上・経費・返済後の資金繰りを月ごとに見る


売上は患者数、診療日数、診療単価に分けて計算します。経費は人件費、家賃、材料費、外注費、リース料、広告費などを月ごとに置きます。さらに、融資返済と税金の支払いを加え、手元資金が不足しないかを確認します。年単位の黒字だけでは、途中の資金不足を見落とすことがあります。少なくとも開業後1年間は月別で作成すると、必要な運転資金が見えやすくなります。


申込前に準備したい主な書類


創業計画書または事業計画書、履歴書、医師・歯科医師の免許や研修修了を確認できる書類、物件資料、賃貸借契約書案、工事・医療機器の見積書、自己資金を確認できる通帳、既存借入の返済予定表などを準備します。医療法人や既存事業者の場合は、決算書、試算表、法人の登記事項証明書、納税関係書類なども必要になります。


必要書類は金融機関や申込内容によって変わります。書類を集めるだけでなく、数字同士が一致しているか、面談で説明できるかまで確認してください。


医療法人・クリニックの融資でよくある質問


自己資金が少なくても融資を受けられますか


一律の基準だけで決まるわけではありませんが、自己資金が少ないほど借入依存度が高くなり、開業後の余裕も小さくなります。必要資金を減らす方法、中古機器やリースの使い方、追加で準備できる自己資金を検討し、無理のない計画に直すことが先です。


医療機器はリースと融資のどちらがよいですか


初期負担、毎月の支払い、契約期間、途中解約、保守、機器の更新時期によって判断が変わります。月額だけで比較せず、契約期間全体の支払額と、開業後の資金繰りへの影響を比べてください。


勤務医のまま融資相談を始められますか


開業前から相談できます。むしろ、物件契約や高額な発注をする前に相談した方が安全です。開業予定地、診療内容、必要資金、自己資金、希望時期を整理し、まだ未確定の点も含めて相談しましょう。


医療法人化してから融資を申し込むべきですか


個人開業後に法人化するのか、最初から医療法人で開設するのかにより、手続きと融資申込の名義が変わります。愛知県の認可時期も関係するため、税務だけで法人化を決めず、開設手続きと融資の順番を専門家や金融機関と確認してください。


まとめ


名古屋・愛知で医療法人やクリニックが融資を受けるには、設備の見積もりだけでなく、開業後の患者数、診療報酬の入金時期、毎月の固定費、返済後の手元資金まで整理する必要があります。日本政策金融公庫、名古屋市の制度融資、福祉医療機構などは対象や審査方法が異なります。計画に合う制度を選び、手続きと資金調達を同じ予定表で進めることが大切です。


免責事項


本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、融資の承認、融資額、金利、返済期間などを保証するものではありません。制度内容、申込条件、必要書類、許認可の取扱いは変更される場合があります。実際に申し込む際は、日本政策金融公庫、金融機関、信用保証協会、福祉医療機構、愛知県・名古屋市などの公式情報を確認し、必要に応じて専門家へご相談ください。


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