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日本政策金融公庫の融資を名古屋・愛知で受けるには?申込方法・審査・必要書類を解説

7月24日
読了時間: 16分

名古屋市や愛知県内で創業・開業する際には、店舗の内装工事費、設備の購入費、商品の仕入資金、広告宣伝費、人件費など、まとまった資金が必要になります。


自己資金だけで必要な費用を用意することが難しい場合に、選択肢となるのが日本政策金融公庫の融資です。


しかし、初めて融資を検討する方のなかには、次のような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。


「名古屋では、どの支店へ相談すればよいのか」

「創業前でも申し込めるのか」

「自己資金が少なくても相談できるのか」

「創業計画書には何を書けばよいのか」

「審査や面談では何を確認されるのか」


この記事では、日本政策金融公庫の特徴や名古屋・愛知の相談先、利用を検討できる融資制度、必要書類、申込手続き、審査に向けて準備したいポイントを分かりやすく解説します。


日本政策金融公庫とは

日本政策金融公庫は、国が株式の100%を保有する政策金融機関です。一般の金融機関が行う融資を補完し、個人事業主、小規模事業者、中小企業、農林水産業者などの資金調達を支援しています。


日本政策金融公庫には複数の事業がありますが、これから創業する方や小規模事業者が事業資金を相談する場合は、主に「国民生活事業」が窓口になります。


国民生活事業では、小規模事業者を中心に比較的小口の融資を取り扱っており、1先あたりの平均融資残高は約800万円です。飲食店、美容室、建設業、運送業、小売業、介護・福祉事業、士業、コンサルティング業など、さまざまな業種の事業者が利用しています。


創業前や創業直後でも相談できる

日本政策金融公庫の大きな特徴は、まだ決算実績がない創業予定者でも融資を相談できることです。


一般的な金融機関の融資審査では、過去の決算書や事業実績が重要な判断材料になります。しかし、創業前には決算書がないため、過去の数字だけで返済能力を判断することはできません。


そのため、創業融資では、申込者の経験、創業の動機、商品やサービスの特徴、必要資金、売上予測、返済計画などを記載した「創業計画書」が重要になります。

もちろん、創業前であれば誰でも希望どおりの融資を受けられるわけではありません。事業計画の具体性や資金の使い道、売上予測の根拠などを審査されます。


銀行や信用金庫の融資との違い

銀行や信用金庫は、預金業務を行う民間金融機関です。一方、日本政策金融公庫は、国の政策に基づいて事業者の資金調達を支援する金融機関です。


創業前や創業後間もない事業者も対象とした融資制度が用意されているため、初めて事業資金を借りる方にとって、有力な相談先の一つになります。


ただし、日本政策金融公庫と民間金融機関のどちらか一方だけを選ばなければならないわけではありません。必要な資金額や事業内容によっては、信用金庫や地方銀行、自治体の制度融資と組み合わせる方法もあります。


名古屋・愛知で日本政策金融公庫に相談する方法

名古屋市内には、日本政策金融公庫の名古屋支店、名古屋中支店、熱田支店があります。

また、愛知県内には豊橋支店、岡崎支店、一宮支店も設けられています。2026年7月31日時点で、名古屋支店は名古屋駅周辺、名古屋中支店は伏見駅周辺、熱田支店は名古屋市熱田区にあります。


事業所の所在地によって担当支店が異なる

日本政策金融公庫では、事業所の所在地や創業予定地によって担当支店が決まります。

例えば、名古屋市内であっても、すべての事業者を名古屋支店が担当するわけではありません。区によって名古屋支店、名古屋中支店、熱田支店の担当区域が分かれています。

また、名古屋市外についても、一宮市、岡崎市、豊橋市などの所在地によって担当支店が異なります。

担当区域は変更される可能性もあるため、申込前には日本政策金融公庫の店舗案内や支店業務区域で、最新の情報を確認しましょう。


インターネットから24時間365日申し込める

国民生活事業の事業資金は、インターネットから24時間365日申し込めます。

申込画面で必要事項を入力し、創業計画書、本人確認書類、見積書などの電子データをアップロードします。支店の営業時間内に窓口へ行けない方でも手続きを進められる点は大きなメリットです。

ただし、インターネットから申し込めるからといって、簡単な入力だけで融資を受けられるわけではありません。

申込前に、必要な資金の内訳や開業後の売上、経費、返済計画を整理し、担当者へ説明できる状態にしておく必要があります。


名古屋・愛知で日本政策金融公庫への申込を検討しているものの、担当支店や準備すべき書類が分からない方は、融資の専門家へご相談ください。



日本政策金融公庫で利用を検討できる主な融資制度

これから創業する方や創業後間もない方が利用を検討できる代表的な制度が、「新規開業・スタートアップ支援資金」です。


新規開業・スタートアップ支援資金

新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方を対象とした融資制度です。


2026年7月時点の主な制度内容は、次のとおりです。


  • 融資限度額は7,200万円

  • 設備資金の返済期間は20年以内

  • 運転資金の返済期間は10年以内

  • 据置期間は原則として各5年以内

  • 設備資金と運転資金の両方が対象


実際の融資額や返済期間、利率、担保・保証人などの条件は、申込内容や審査結果によって異なります。また、審査の結果、希望した金額から減額されたり、希望に沿えない結果になったりする場合もあります。


設備資金として申し込める費用

設備資金とは、事業に必要な設備や資産を購入するための資金です。

例えば、次のような費用が該当します。


  • 店舗や事務所の内装工事費

  • 厨房機器や製造設備の購入費

  • パソコンや業務用機器の購入費

  • 営業用車両の購入費

  • 店舗の看板や什器の購入費


設備資金を申し込む場合は、原則として設備の金額を確認できる見積書を準備します。融資希望額と見積書の金額が一致しているかも確認しておきましょう。


運転資金として申し込める費用

運転資金とは、事業を継続するために必要な日常的な支出に充てる資金です。

具体的には、商品の仕入代金、材料費、人件費、家賃、広告宣伝費、外注費、水道光熱費などが挙げられます。

創業直後は、売上が入金される前に家賃や人件費などの支払いが発生することがあります。そのため、開業するための費用だけでなく、売上が安定するまでの運転資金も含めて資金計画を立てることが重要です。


日本政策金融公庫を利用するメリット・デメリット

日本政策金融公庫には、創業者にとって多くのメリットがあります。一方で、申込前に知っておきたい注意点もあります。


日本政策金融公庫を利用するメリット

大きなメリットは、創業前や創業後間もない段階でも融資を相談できることです。

創業計画書や事業経験などをもとに審査を受けられるため、まだ決算実績のない方にも資金調達の可能性があります。

また、設備資金については長期の返済期間を設定できる制度があります。返済期間を長くすることで毎月の返済額を抑え、創業直後の資金繰りへの負担を軽減できる可能性があります。

日本政策金融公庫の公式サイトでは、創業計画書の書式や業種別の記入例、セルフチェックの資料も公開されています。


日本政策金融公庫を利用するデメリット・注意点

日本政策金融公庫へ申し込めば、必ず融資を受けられるわけではありません。

創業計画書や見積書などを準備し、面談で事業内容や数字の根拠を説明する必要があります。審査の結果によっては、希望した金額から減額されることもあります。

また、物件契約や設備代金の支払期限が迫ってから申し込むと、追加書類の提出や計画の修正が間に合わない可能性があります。

融資の審査や手続きにかかる期間は、申込内容や書類の準備状況によって異なります。開業日や支払日から逆算し、余裕を持って準備しましょう。


日本政策金融公庫へ申し込む流れ

日本政策金融公庫への融資申請は、次の流れで進めます。


1.創業計画と必要資金を整理する

まずは、どのような事業を、いつ、どこで始めるのかを整理します。

あわせて、店舗取得費、内装工事費、設備費、仕入資金、広告費、開業後の運転資金などを計算し、事業全体でいくら必要になるのかを確認します。

必要な資金の総額から自己資金を差し引き、融資希望額を決めましょう。

単に「借りられるだけ借りたい」と考えるのではなく、それぞれの資金を何に使うのか、具体的に説明できる状態にすることが重要です。


2.見積書や契約関係の資料を準備する

内装工事、設備、車両などを購入する場合は、業者から見積書を取得します。

店舗や事務所を借りる場合は、物件の概要資料や賃貸借契約書なども整理しておきましょう。

ただし、融資が決定する前に高額な契約や支払いを進めると、希望した融資を受けられなかった場合に資金繰りが苦しくなる可能性があります。

契約条件や支払期限を確認し、必要に応じて融資の実行を条件とする契約が可能か、相手方へ相談することも大切です。


3.創業計画書を作成する

創業計画書には、主に次の内容を記載します。

  • 創業の動機

  • 経営者の略歴や事業経験

  • 取扱商品・サービス

  • 取引先や販売方法

  • 必要な資金と調達方法

  • 創業後の売上・経費・利益の見込み

大切なのは、記入欄を埋めることではありません。なぜその事業を始めるのか、なぜ売上を確保できると考えているのか、借入金をどのように返済するのかを、数字と文章で伝える必要があります。


4.インターネットなどから申し込む

必要書類をそろえたら、インターネットなどから申し込みます。

インターネット申込では書類を電子データで提出するため、文字や数字が鮮明に読めるか確認しましょう。

確定申告書や決算書を提出する場合は、表紙だけでなく、勘定科目明細書などを含めた一式がそろっているかを確認する必要があります。


5.担当者との面談を受ける

申込後は、日本政策金融公庫の担当者との面談が行われます。

面談では、事業内容、創業の経緯、これまでの経験、商品やサービスの特徴、集客方法、資金の使い道、売上見込みなどを確認されます。

提出した創業計画書と異なる説明をすると、計画の信頼性が伝わりにくくなります。専門家に計画書の作成を支援してもらった場合でも、申込者本人が内容を理解し、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。

日本政策金融公庫では、申込内容によってオンラインでの面談にも対応しています。


6.審査結果を受けて契約する

審査を通過した場合は、融資条件を確認し、契約手続きを行います。

契約手続きが完了すると、指定した金融機関の口座へ融資金が送金されます。日本政策金融公庫では、書面で行っていた契約手続きをWeb上で進められる電子契約サービスも提供しています。


申込時に準備する主な必要書類

必要書類は、個人事業主か法人か、創業前か事業開始後か、設備資金を申し込むかなどによって異なります。


創業前や創業後間もない方が準備する主な書類は、次のとおりです。


  • 創業計画書

  • 代表者の本人確認書類

  • 設備資金を申し込む場合の見積書

  • 法人の場合は履歴事項全部証明書

  • 許認可が必要な事業の場合は許認可証

  • 送金先口座を確認できる通帳など

  • すでに事業を開始している場合は試算表など


すでに確定申告や決算を終えている方は、原則として直近2期分の確定申告書や決算書も準備します。ただし、税務申告が1期しか終わっていない場合は1期分、まだ税務申告をしていない場合は提出不要とされています。

申込内容によって追加資料を求められることもあるため、担当者の案内に従って準備してください。


融資審査に向けて準備したい5つのポイント

1.事業に関連する経験を整理する

創業する事業に関連した勤務経験や実績は、事業の実現性を説明する重要な材料です。

例えば、飲食店を開業する場合は、調理経験、店舗運営経験、仕入先との関係、スタッフ管理の経験などを整理します。

未経験の分野へ参入する場合は、資格取得、研修、経験者の採用、フランチャイズ本部の支援など、経験不足をどのように補うのかを説明できるようにしましょう。


2.自己資金の形成過程を説明できるようにする

新規開業・スタートアップ支援資金の制度概要には、一律の自己資金割合は示されていません。

しかし、自己資金がまったく重要ではないという意味ではありません。

創業のために計画的に貯蓄してきたことは、創業に対する準備状況を示す材料になります。預金通帳の入出金を確認し、現在の残高だけでなく、どのように自己資金を準備してきたのかを説明できるようにしておきましょう。

申込直前にまとまった現金を入金した場合は、その資金の出所を確認される可能性があります。親族から受け取った資金や他の金融機関からの借入金がある場合は、その内容を正確に整理してください。


3.必要資金の使い道を具体化する

融資希望額は、できる限り項目ごとに分けて計算します。

例えば、内装工事費300万円、厨房設備150万円、仕入資金50万円、広告費30万円、家賃などの運転資金120万円というように、金額の内訳を示します。

設備資金については見積書と金額を一致させ、運転資金については、何か月分の支出を確保するのか説明できるようにしましょう。


4.売上予測の根拠を示す

売上予測は、希望的な数字ではなく、客単価や客数などを使って計算します。

例えば、飲食店であれば「客単価×席数×回転数×営業日数」、美容室であれば「客単価×1日の来店客数×営業日数」、コンサルティング業であれば「契約単価×契約件数」というように分解します。

日本政策金融公庫の創業計画書でも、売上高、売上原価、経費を計算した根拠を記載する形式になっています。

競合店の状況、勤務時代の実績、既存顧客、予約件数、見込み客との商談状況など、計画を補足できる資料があれば準備しておきましょう。


5.返済後も資金が残る計画にする

売上があっても、仕入代金、人件費、家賃、広告費、税金、借入金の返済などを差し引いた後に資金が残らなければ、事業を継続できません。

売上計画を作る際は、毎月の返済額まで含めて資金繰りを確認しましょう。

また、計画どおりに売上が伸びなかった場合も想定しておく必要があります。売上が計画を下回っても一定期間は事業を続けられるよう、余裕を持った運転資金を準備することが大切です。

創業計画書を作成したものの、必要資金や売上予測が妥当か分からない方は、申込前に専門家へ確認してもらう方法があります。



日本政策金融公庫への申込で注意したい失敗例

必要な資金を少なく見積もる

融資希望額を少なくすれば審査に通りやすいと考え、必要資金を過度に抑えるのは注意が必要です。

内装工事の追加費用や開業後の赤字期間を考慮していないと、事業を開始してすぐに資金不足になる可能性があります。

必要以上の借入れは避けるべきですが、実際に必要な費用は漏れなく計算しましょう。


売上計画の根拠が説明できない

「立地がよいから売れる」「SNSを使えば集客できる」など、抽象的な説明だけでは売上の実現性が伝わりません。

誰に、何を、いくらで販売し、毎月何人または何社から購入してもらうのかまで具体化しましょう。


計画書を専門家に任せきりにする

専門家に創業計画書の作成を支援してもらうこと自体は問題ではありません。

しかし、申込者本人が数字の意味を理解していなければ、面談で質問された際に回答できません。

専門家の支援を受ける場合も、一緒に計画を作成し、内容を十分に理解することが大切です。


開業直前まで相談しない

開業日や設備代金の支払期限が迫ってから申し込むと、追加資料の準備や計画の修正に対応できないことがあります。

物件候補や設備の見積金額が具体的になった段階で、早めに相談を始めましょう。


自分で申し込む場合と専門家へ依頼する場合の違い

日本政策金融公庫への融資は、自分で申し込むこともできます。

自分で手続きするメリットは、専門家への費用がかからず、事業計画を自分で深く検討できることです。

一方で、創業計画書の作成、収支予測、必要書類の確認、面談準備などを自分で進めなければなりません。


次のような方は、専門家への相談を検討してもよいでしょう。


  • 初めて融資を申し込む方

  • 創業計画書の書き方が分からない方

  • 売上や利益の計算に不安がある方

  • 希望融資額が妥当か判断できない方

  • 会社設立や税務もまとめて相談したい方

  • 開業準備で書類を作成する時間がない方


専門家を選ぶ際は、支援内容、料金、着手金の有無、面談対策の範囲、融資が実行されなかった場合の費用などを事前に確認しましょう。

なお、専門家へ依頼しても、融資の承認が保証されるわけではありません。申込者自身が計画を理解し、正確な情報を提出することが前提です。


名古屋・愛知の日本政策金融公庫に関するよくある質問

創業前でも日本政策金融公庫へ申し込めますか?

創業前でも申し込めます。

新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める方も対象です。創業計画書や見積書などを準備し、事業計画や資金計画について審査を受けます。


名古屋市内であれば名古屋支店へ相談すればよいですか?

名古屋市内でも、所在地によって担当支店が異なります。

名古屋支店、名古屋中支店、熱田支店のうち、事業所や創業予定地を担当する支店を公式サイトで確認しましょう。


支店へ行かずに申し込めますか?

インターネットから24時間365日申し込めます。

申込後の面談については担当者から案内されます。申込内容によってはオンライン面談も利用できます。


自己資金が少なくても相談できますか?

自己資金が少ない場合でも相談は可能です。

ただし、必要資金の総額や自己資金の形成過程、開業後の収支、返済の見込みなどを総合的に説明する必要があります。

自己資金が少ない場合は、事業規模や設備投資額を見直し、無理のない資金計画にすることも検討しましょう。


融資実行までどのくらいかかりますか?

融資実行までの期間は、申込内容や書類の準備状況、追加確認の有無などによって異なります。

支払期限や開業日が決まっている場合は、融資が間に合うと決めつけず、早めに相談してください。


一度審査に通らなかった場合でも再申込できますか?

再申込を検討することは可能です。

ただし、同じ内容のまま申し込むのではなく、前回の申込時から何が改善されたのかを整理する必要があります。

自己資金、事業経験、売上実績、契約状況、資金計画などを見直しましょう。


まとめ|名古屋・愛知で公庫融資を受けるなら早めに準備しよう

日本政策金融公庫は、創業前や創業後間もない事業者も融資を相談できる政策金融機関です。

名古屋市内には、名古屋支店、名古屋中支店、熱田支店があります。ただし、事業所や創業予定地によって担当支店が異なるため、申込前に公式サイトで確認しましょう。


融資審査に向けて特に重要なのは、次のポイントです。


  • 必要な資金と使い道を明確にする

  • 創業計画書を具体的に作成する

  • 売上予測を客数や単価から計算する

  • 自己資金の形成過程を説明できるようにする

  • 返済後も資金が残る計画を立てる

  • 提出した内容を自分の言葉で説明できるようにする


物件契約や設備代金の支払いが迫ってから準備を始めると、十分な計画を作れない可能性があります。


名古屋・愛知で創業や事業拡大を予定している方は、必要な資金が具体的になった段階で、早めに準備を始めましょう。


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